高齢者や障害者といった介護利用者の日常生活を全般的に支援することは、介護職の仕事のメインのサービスにあたります。介護でいう日常生活は、衣食住はもちろん、排泄や入浴の介助、あるいはレクリエーションや緊急時の対応に至るまで幅広い生活領域を含みます。

その中でも排泄については、介護において専門的な知識や技術あるいは経験が求められる領域の1つです。排泄は言うまでもなく、人間が生命を維持する上で欠かせない行為です。これが十分に達成されないと、肉体面のみならず心理面でも健康的な状態が十分に維持できなくなります。

特に排泄に対する心理面については、羞恥心や不潔感といったマイナスの感情を一般的には持ちやすいため、介護の際には十分な配慮が求められます。実は排泄介助に深い知識や技術そして長い経験が求められるのも、このような心理面の複雑さがあるためです。

したがって、排泄介助を行うにあたっては、単に高齢者の身体機能や自立度だけでなく、心理状況まで含めて、よく把握しておくことが求められます。さらに排泄介助アイテムも上手に活用すれば、高齢者の負担が少ない円滑な排泄介助にも役立ちます。

例えば排泄介助が必要な高齢者の中には、トイレまで移動できないケースも多々あります。そこでポータブルトイレや尿器といった排泄介助アイテムが活躍します。

高齢者に他人の目を気にせず排泄してもらうためには、ついたてやカーテンも介助を円滑にする重要なアイテムです。いずれにしても排泄介助では、これらのアイテムを上手に活用することが大きな意義を持ちます。